医療・介護業界におけるIT投資によるコスト削減とその効果

医療介護

ITの技術は年々と急激に加速し、業務効率化や生産性向上に役立てられています。医療・介護業界でも、電子カルテや自動精算システム、介護ロボットの導入などさまざまな面でIT化が進んでいます。しかし、IT化を進めるにあたってコスト面や効果の面でどうなるのか気になる施設も数多くあるでしょう。
今回は、医療・介護業界におけるIT投資によるコスト削減とその効果についてご紹介します。これからIT化を進めたいと考えている医療・介護施設の方は要チェックです!

IT投資が一目おかれる背景

医療・介護業界のIT投資が一目おかれる背景には、「2025年問題」があります。少子高齢化が進む中で2025年に第1次ベビーブーム世代が後期高齢者になり、さらに医療・介護サービスが圧迫されると言われています。医療・介護サービスの需要が高まることに備え、充分な人材確保や質の高いサービスを継続的に提供できるように対策を練らなければなりません。
そこで、医療・介護業界にデジタル技術を取り入れることによって、業務の改善が期待できるのです。IT投資をしてDX推進し、生産性向上と人材不足対策につなげようと注目を集めています。

IT投資により期待できる3つの効果

医療・介護の現場でIT化を進めると大幅に手間を省き、自動化できます。限られた時間と人材で業務の負担を軽減し、効率よく働けるようになります。業務が効率化できるとサービスの質の向上のために時間をさくことができ、利用者の満足度を得られるでしょう。
ここからは、医療・介護業界でIT投資により得られる効果について3つご紹介していきます。

大幅な業務効率の向上

医療・介護業界にIT技術を取り入れると業務効率化が大いに期待できます。医療・介護の現場では、限られた人手の中で利用者の方に適正なサービスを提供しなければなりません。IT化を進めることで、必要なサービスにかける時間を確保することができます。例えば、電子カルテや見守りセンサーなどの導入により、事務作業や見守り回数の削減によって、他の業務に専念できるようになります。円滑な業務が行えるようになれば、サービス向上につながるのです。
また、利用者の状況などをすぐに把握することができ、トラブルの際にも速やかに問題解決もできるでしょう。

経費の削減

IT化が進み、業務の効率化ができるようになれば、経費の削減にもつながります。例えば、訪問看護・訪問介護だとヘルパーがタブレットを持参し、サービス実施記録ができれば事業所に戻ることなく直帰できます。その間の交通費や残業代の削減が期待できるでしょう。
また、動作センサーの導入により夜間スタッフの人数を減らすと、人件費の削減にもなります。このようにして、経費の削減に貢献していくでしょう。

迅速な情報共有ができる

医療・介護の現場では、利用者1人に対して数多くの現場スタッフが関わりをもちます。そのため、利用者の方の正しい情報共有とスタッフ連携が重要になってきます。スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末などを使い、カルテ確認から連絡事項まで即時に確認出来ます。スタッフ間の情報共有やコミュニケーションが活性化し、伝達ミスも軽減されるでしょう。さらに、引き継ぎの際にも抜け落ちなく伝えられるでしょう。

医療・介護業界においてITを活用する際の3つのポイント

医療・介護業界においてIT投資は必要となっていますが、実際に活用する際おさえておきたいポイントがあります。コストの削減や業務効率化を成功させるためのポイントです。今回は3つ紹介していきますので、IT化を検討している方は確認しておいてください。

補助金を活用する

医療・介護業界の方でIT機器の導入を検討している方は必ず補助金を活用しましょう。IT導入となると始めの出資額は多額になりますが、今はさまざまな補助金が実施されています。補助金の金額は、通常枠とデジタル化基盤導入枠と2つの項目で分かれており、金額と補助率が異なります。IT導入の際には、補助金がいくら出るのか調べた上で、検討すると判断材料のひとつになるでしょう。

現場スタッフの教育を行う

現場のスタッフへの適切な研修と理解を得ることも忘れないようにしましょう。
IT導入の際には、必ず現場スタッフの教育の場を設けましょう。基本的な使い方から仕組みまで教育を実施していくことが、素早い業務効率化へと導きます。
また、医療・介護現場のスタッフは、年齢層が高く、デジタルに抵抗のある方も多いです。ですが、操作がシンプルなITツールもあるので、施設に合わせてツールを選ぶとよいでしょう。

アウトソーシングの導入も検討する

日々忙しい業務の中で、並行してIT機器を導入したり、研修をするのは難しいでしょう。そのような時に、ITツールに詳しいアウトソーシングサービスが活躍します。アウトソーシングサービスは、業務を代行するサービスのことです。アウトソーシングにはさまざまな種類があり、ITツールの導入から研修までトータルサポートしてくれるものもあります。
このような外部のサービスを活用しながら、業務に専念できる環境づくりを提供してあげましょう。

IT化によってコスト削減とサービス向上を!

以上、医療・介護業界におけるIT投資によるコスト削減とその効果についてはいかがでしたか。IT化を進められると、業務が効率化し時間を確保できるようになります。その分、サービス向上のために時間を費やせるため、自然と利用者の満足度もあがるでしょう。
その反面、導入からスタッフが使いこませるまでの期間は要しますが、シンプルなITツールもあるので、それぞれの現場に合ったものを選んでください。

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