両親が高齢で介護が必要になってきた、家族が病気をきっかけに介護が必要になったという経験がある方もいるのではないでしょうか。 高齢化が進んでいく中、介護に関して家族間での役割とサポートのあり方は重要になってきます。ですが、家族の役割とサポートのあり方が分からない方もいるのではないでしょうか。
今回は、介護に関して家族の役割とサポートのあり方について解説していきます。
実際に介護の必要がある家族がいたり、介護に興味のある方などはぜひ参考にしてみてください。
目次
介護のおける家族の役割5つ
それでは介護における家族の役割とは何でしょうか。
役割を知っておくことで、何をすべきなのか、自分に何ができるのかを把握することができます。そして、家族内の連携と医師やヘルパーなどの専門職の方との連携にもつながります。サポートを充実させるためにも、まずは役割について理解しておきましょう。では、その役割について5つご紹介します。
日常生活の援助
まず、高齢の家族や介護が必要な人々の日常生活の援助を行うことです。食事の準備や食事の介助、入浴や身体のケア、家事や買い物など、生活上のさまざまな面でお手伝いをしましょう。あくまでも、本人が本当に必要としている援助だけ行ってください。「自立」を支援するためです。この意識をもち、サポートに関わりましょう。
健康管理と医療ケアの調整
介護が必要な人々の健康管理をサポートし、必要な場合は医療ケアや治療の調整を行いましょう。具体的には、医師の予約や通院の手配、薬の管理などがあげられます。
認知症の方などは、薬の管理については注意が必要です。多量に飲んでしまい、副作用で転倒をしてしまったりなど事故を起こしてしまうかもしれません。薬の保管場所は工夫しておいてください。
心理的な支えとコミュニケーション
心理的な支えを提供しつつ、コミュニケーションを通じて対話や共感を行いましょう。今まで自分ができていたことが出来なかったり、動けても思うように出来なかったりすると喪失感を覚えるものです。そのままにしておくと生きる気力までなくしてしまいかねません。そうならないためにも、心のケアというのは重要なのです。一番側にいる家族が時間を割いて話を聴いたり、共に過ごすことで、孤独感や不安を軽減し、心の安定を支えます。
情報の提供と意思決定のサポート
家族の方は必要に応じて医療・介護関連の情報を収集し、介護に関する情報やサービスの利用を提案しましょう。そして、高齢者や介護が必要な人々の意思決定を支援し、希望や意見を尊重することも必要です。
家族の連携と介護負担の共有
介護の負担を分担し、家族内で連携を図りながら、効果的な介護プランの策定や調整を行いましょう。一人に介護が偏らないように、家族間で互いにサポートし合いながら、介護の負担を軽減することは非常に重要です。
以上、介護における家族の役割について紹介しました。
家族間でサポートし合うことが大切であると述べましたが、これらのことを全て家族だけで担う必要はありません。家族の負担や限界を考慮し、専門的な介護サービス、地域の支援機関を積極的に活用してください。柔軟に家族と専門機関のサポートを組み合わせながら、高齢者や介護が必要な人々の最適なケアを提供していきましょう。
家族の介護サポートの在り方についてポイント
介護における家族の役割を理解したところで、続いてサポートのあり方についてポイントを
おさえていきましょう。このポイントをおさえておくことで、心身ともにゆとりのある介護に近づきます。
コミュニケーションと共有
家族が介護に関する情報や意思決定を共有するために、コミュニケーションは重要です。介護が必要な人と家族の間で、オープンで包括的なコミュニケーションを行い、お互いのニーズや希望を理解し合いましょう。日頃の小さな会話の積み重ねが大切です。
負担の共有と協力
介護は家族間で負担を分担し、協力して介護を行うことも重要です。もし、家族の一人が介護責任を一手に引き受けることが負担になる場合、他の家族がサポートできるよう協力しましょう。それでも難しい場合は、公共のサービス利用するなど新たな選択肢もあることを忘れないでくださいね。
専門的な知識やスキルの獲得
家族が介護に必要な専門的な知識やスキルを学ぶことで、より効果的なサポートを提供できます。介護のトレーニングプログラムやワークショップに参加し、基礎的な介護技術やケア方法を学んでみてはいかがでしょうか。
心理的サポートと感情の理解
介護は身体的・心理的な負担が伴うことがあります。家族は介護を必要とする人々の感情や心理状態を理解し、サポートする必要があります。心理的なサポートや専門的なカウンセリングの提供もできるので、専門家に任せることも有効です。
自己ケアとリフレッシシュ
家族は自身の健康と幸福を維持するために、自己ケアを怠らないことが重要です。介護責任がある場合でも、リフレッシュや休息を取る時間を必ず確保し、心身の健康を保つようにしてください。また、他の家族メンバーとの助け合いや、地域のサポートネットワークも活用しましょう。
このようなアプローチを通じて、家族の介護サポートはより効果的で持続可能なものとなります。専門的な介護サービスや地域の支援機関との連携も忘れずに行い、総合的なケアを提供することが大切です。
家族の絆と連携で柔軟性ある介護を
以上、高齢化と介護、家族の役割とサポートのあり方について紹介しました。
介護される側も介護する側も両方が心身ともに元気でいることがよいサポートにつながりますよ。家族間の介護は、自身が思っている以上に大変で苦労する部分が出てきます。介護される側、介護する側それぞれに苦悩があるのです。そういった時に自己ケア、専門機関のサポートに頼ることが大切です。日頃のコミュニケーションからヒントを得ることもあるので、いろんなアプローチをし、介護と家族の一体感を図りましょう。