GoogleアナリティクスのUAとGA4の違いとは?

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ウェブ解析ツールは、ウェブサイトのトラフィックやユーザー行動を追跡し、貴重なデータを提供してくれます。特にGoogleが無料で提供しているGoogle Analyticsは、ウェブサイトオーナーやマーケターにとって欠かせないツールとなっています。しかし、最近ではGoogle Analytics 4という新しいバージョンが登場し、従来のUniversal Analyticsとの違いについて多くの人がその違いについて疑問を持っています。
そこで、本記事ではUAとGA4の違いについて詳しく説明していきます。

Google AnalyticsのUAとGA4

Google AnalyticsとはアメリカのGoogle社が提供しているWebサイトの無料アクセス解析ツールです。
2023年6月現在、このGoogle Analyticsには2つのバージョンが存在しており、2013年から使われている3代目のUniversal Analytics(以下、UA)と、2020年から使われている4代目のGoogle Analytics 4(以下、GA4)があります。

UAとは

まず、UAは長い間利用されてきたGoogle Analyticsの従来バージョンです。
UAは、ウェブサイトにトラッキングコードを設置することで、ユーザーの行動やトラフィックデータを収集します。これにより、ユーザーの訪問数、セッションの長さ、特定のページへの遷移、コンバージョンなどの情報を把握することができます。

GA4とは

一方、GA4は、より進化したバージョンとして登場しました。
GA4は、収集した顧客情報を販売促進に使うマーケティング戦略(データドリブンマーケティング)を強化するため、より包括的な分析機能を提供しています。GA4では、イベントベースのモデルが導入され、ユーザーの行動やイベントの発生を重視しています。
これにより、ユーザーが行った特定のアクション(例:商品のクリック、フォームの送信)に焦点を当てることができます。

また、UAではアプリとウェブブラウザでの同一ユーザーの行動を統合して計測することができませんでしたが、GA4ではユーザーIDやデバイスIDなどから同一ユーザーかどうかの判別をすることで、一連のユーザーの行動を統合して判断することができるようになりました。

UAとGA4の違い

UAとGA4には大きく4つの違いがあります。
ここでは、4つの違いについて詳しく説明していきます。

計測方法

UAとGA4ではデータの計測方法に大きな違いがあります。
UAはページ単位の計測で、例えば動画が置いてあるページに30分滞在しても、一時だけのページ滞在でも、計測の数値は同じでした。
一方、GA4ではイベント単位で計測する方法に変わり、ユーザーがそのページでどんなイベントを行ったかの計測方法に変わりました。
これは、単にそのページに入ったかどうかではユーザーの真の目的が理解できず、適切なデータ収集にならないからです。

計測指標

上記で紹介したように、UAとGA4ではデータの計測方法が変わったため、計測指標の定義も変わっています。
UAでは、ページビューやセッション、ユーザーなどが主な計測指標として使われていました。GA4では、セッション、イベント、コンバージョン、エンゲージメントなどが重要な指標となります。これにより、UAとGA4ではデータの解釈や分析方法が異なります。
どちらも計測指標として「セッション」が挙げられていますが、UAとGA4ではこの「セッション」の定義が異なります。

UAでは一度ページから離脱した際に、再度流入があった際には同一セッションではなく新たな流入と判断されますが、GA4では30分以内の再流入は同一の流入と判断されます。
今までUAを使ってセッションの測定をしていた方は、GA4を使うことでセッション数が減少したように見える可能性がありますので、UAからGA4への移行の際に理解しておかなければいけないポイントの一つと言えるでしょう。

UI(ユーザーインターフェイス)

UAとGA4はUIも異なります。UAでは、従来のダッシュボード形式でデータが表示され、各レポートに移動します。GA4では、より直感的で使いやすいUIが提供されています。
GA4では、新しく「探索」というレポートが用意されており、より詳細なデータの視覚化やカスタムレポートの作成が簡単に行えるようになりました。
操作方法が一新されているので、今までUAを使ってきた方は再度学習が必要になるでしょう。

機械学習の活用

UAでは、一部にのみ活用されていた機械学習ですが、GA4では機械学習が強力に活用されており、データ解析や予測に役立てられます。GA4の機能を活用することで、より洞察に富んだデータ分析が可能となります。
例えば、購買意欲が高いユーザーや離脱の可能性が高いユーザーがリスト化できるようになりました。このリスト化されたデータをGoogle広告と連携し販売促進に活かすことも可能になりました。

UAはいつまで使えるの?

これまで、多くのサイトに導入され利用されてきたUAですが、2023年7月1日をもって、全てのトラッキング(PVやセッションデータの蓄積)が終了となります。
引き続き2023年12月31日まではUAのレポート画面へのアクセスが可能とされており、それ以降のどこかの時点でUAのレポート画面にアクセスできなくなってしまいます(後日、Googleからアナウンス予定)。
現在UAを使用しているサイトでは、できるだけ早い段階でのGA4への変更をおすすめいたします。

最後に

今回は、UAとGA4の違いをまとめさせていただきました。
今まで使い慣れたUAから、GA4への変更で煩わしさを感じる方も多いのではないでしょうか。しかしながらGA4への変更で、より詳細なユーザー行動についてのデータ取得・分析が可能になり、効果的な「サイト観覧数を増やす対策」「購入を伸ばす対策」などが取れるようになります。
ぜひこの機会に、GA4の基礎を抑えて、自社サイトの分析に活かしていただければと思います。

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