介護のお仕事で役立つ資格〜介護事務とは〜

日本の高齢化が加速していく中、介護業界の需要もますます増加していきます。介護業界というと介護士や看護師、理学療法士などの専門スタッフが活躍しているイメージがあるかと思いますが、介護事務があるのをご存知でしょうか。介護事務は、現場スタッフが円滑なサポートを行えるように、裏でサポートをしています。

本記事では、介護事務の資格について取得方法やメリットなど解説していきます。事務作業が得意、介護業界で利用者や従業員のサポートをしたいといった方は参考にしてみてください。

介護事務とはどのような資格か

介護事務の資格は、介護報酬の請求を学びます。介護報酬の請求は、介護事務の代表的な業務で、「介護給付費明細書（レセプト）」を作成します。介護保険サービスの利用金額は、利用者が1～3割、残りが市町村負担です。介護事業者は介護保険制度にもとづき、市町村に介護報酬請求を行わなければならないので、その際必要なデータを作成しています。介護保険制度の知識や計算方法を身につけておく必要があるため、資格取得を通じて学ぶ必要があります。

介護報酬請求は、介護施設や事業所で収入源となるものなのでとても重要な業務です。そして、介護報酬の請求事務以外にも施設内で受付業務や経理、採用、広報など幅広く業務にあたることもあります。介護事務として、責任と業務に柔軟に対応していくのもポイントになるでしょう。

介護事務の取得方法とカリキュラム

介護事務の取得方法は、通信講座やスクール、独学があります。ですが、やはり一番多いのは通信講座です。働きながら並行してできるので、自分のペースで空いた時間に資格取得が目指せられます。約3ヶ月のカリキュラムが組まれていて、学習内容は下記の通りです。

1ヶ月目：介護保険制度の始まり、介護保険のしくみ、介護報酬請求のしくみ
2ヶ月目：介護給付請求の実際、予防給付請求の実際、地域密着型サービス
3ヶ月目：メンタルヘルスの必要性、コミュニケーションについて、「うつ」とは

参考：資格のキャリカレ「介護事務講座、学習カリキュラム」

以上のようなカリキュラムの元、介護事務について必須の知識を習得できます。問題を解いたり、実際にレセプトの作成をしたりと実践的な学習もできるので、介護事務の現場ですぐに役立てられますよ。

介護事務の難易度

介護事務の難易度は、比較的低めです。合格率も約70〜80%ほどで介護の知識がない方でもコツコツと学習すれば誰でも合格を目指せます。また、試験も年6回ほど行われているので、もし不合格でもすぐに次の試験に備えて受け直せます。試験までの期間が空くとモチベーションを保つのが難しくなりますが、単発的に実施されていると継続してやりやすいですよ。

介護事務を取得する3つのメリット

介護事務を取得するメリットを3つご紹介します。資格取得後はどのようなメリットが得られるのか、実際何か変わるのか、以上のような疑問を知りたい方に解説していきます。資格がどのように生かされるのか参考にしてみてください。

新たなスキルが身につく

介護事務を取得することで新たなスキルを見つけることができます。介護事務は一般的な事務と違い、専門的な知識や処理方法が必要です。介護保険制度への理解も深まり、事務処理能力の向上が見込めます。事前に学習しておくことで、業務もスムーズに行えるでしょう。

また、ケアマネージャーや介護福祉士など他の資格取得を目指すことになった場合にも役に立ちます。知識を活かしながら、さらにスキルアップしていけるのでやりがいも感じやすいでしょう。

短期間の学習で資格取得できる

介護事務は、比較的短期間での資格取得が可能です。そして、難易度も比較的低めなので合格ラインにすぐ届きやすいです。働きながら取得を考えている方でも、コストと時間を減らせるので挑戦しやすいです。取得後は、迅速に職場で能力を発揮したり、キャリアチェンジを考えている方は早く転身できたりとメリットはさまざまあります。

就職や転職に活かせる

介護事務を取得していると、採用試験の際に有利に働きやすいです。資格を有していれば専門的なスキルをすでに身につけている証明になります。介護事務がいない場合は、特に即戦力として採用に重宝されるでしょう。実際に働き始めた際にも、介護報酬の請求がすぐできるので、期待される人材になれますよ。

資格取得後活かせる就職先

介護事務を活かせる就職先についてご紹介します。就職先については、主に下記の通りです。

• 民間の有料老人ホーム
• 介護老人保健施設
• 特別養護老人ホーム
• 療養型医療機関
• グループホーム
• ショートステイ
• デイサービス
• 訪問介護ステーション
• 訪問看護ステーション
• 福祉用具レンタル会社
• 在宅介護サービス事業所

以上のような、介護施設全般の就職が可能です。幅広く職場があるので選択肢が増えますが、介護事務専任ではないところもあるので、採用試験の際にはよく確認しておきましょう。介護事務以外にも受付業務や経理があるのかやデイサービスなら送迎もあるのかなど、業務内容を理解しておくことが大切です。

介護事務を通して、新しいスキル取得を！

介護事務は、介護報酬の請求で必要になる専門的なスキルや知識を習得できます。さらに、働きながらでも取得しやすい資格です。事務職として新たなスキルを身につけたい、介護業界に入り事務でサポートをしていきたいと考えている方におすすめの資格です。資格取得で学習した内容が役に立ち、新たなキャリアを歩む第一歩となるかもしれませんよ。

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