介護業界には様々な仕事があります。「身近に介護が必要な家族がいるから介護の資格を取りたい」、「介護の仕事でスキルアップをしたいと思っている」などと考えている方もいるでしょう。今回はその中でも、「認知症介助士」についてご紹介します。従来から認知症患者へのケアが深刻な課題となっており、患者本人だけではなく家族のサポートも必要だと言われています。認知症介助士は患者本人はもちろんのこと、家族のサポートもするスペシャリストのことです。
目次
認知症介助士とは
認知症介助士は、認知症患者やその家族に対する専門的な支援を提供する資格を持つ介護職のプロフェッショナルです。認知症への理解と適切な対応において高度なトレーニングを受けており、個別のケアニーズに合わせたサポートを行います。
認知症介助士の主な役割は、患者の日常生活をサポートし、安全かつ快適な環境を確保することです。具体的な業務には、食事のサポートや入浴やトイレの介助、日課の活動の提供などが含まれます。
また、患者が感じる不安や混乱に対処し、コミュニケーションや行動の変化に理解を示しながら適切なアプローチをとるのも重要です。
認知症介助士はコミュニケーションスキルに長けている人が多く、非言語コミュニケーションや情緒的なサポートも提供しているのが特徴です。家族との協力も重要であり、家族に対して認知症への理解やケアの方法についてアドバイスや支援を行います。
認知症介助士の仕事内容
認知症介助士は、認知症患者とその家族に対して専門的なケアを提供する専門家です。とはいえ、聞き慣れない言葉でもあるので、どのような仕事なのか気になりますよね。ここからは、認知症介助士の具体的な仕事内容について見ていきましょう。
個別ニーズに合わせたケアプランの作成
認知症介助士は一人一人の患者を判断し、認知症の進行具合や個々のニーズを理解します。この情報をもとに、患者に適したケアプランを作成するのです。
個別のケアプランは、日常生活のサポートや患者の能力に応じた活動などを安全に行えるようにするためにも重要な仕事の一つです。個人に合わせて作成する必要があるため、きめ細やかな視点や柔軟性が必要とされます。
基本的な生活サポート
認知症患者は日常生活において支援が必要なことがあります。認知症介助士は、食事や入浴、トイレの介助など、基本的な生活サポートを提供します。
基本的な生活サポートを行う際は、患者の個々の好みや習慣を尊重し、安心して過ごせるよう配慮しなければいけません。
コミュニケーションのサポート
認知症患者は進行具合に応じて、言葉や行動が日々変化します。認知症介助士はそのような患者の心理を理解をしなければいけません。
会話が難しい患者に対しても言葉がいらないコミュニケーションやリラックスした雰囲気を提供して、患者とのコミュニケーションを円滑に進める必要があります。
感情や行動のサポート
認知症患者は時折混乱や不安、挙動の変化を示すことがあります。認知症介助士はこれらの状況に理解を示し、適切なアプローチで患者の感情や行動に対処しなければいけません。
リラックスした環境の提供やリダイレクションの技術を駆使し、患者の安全と安心を確保することが大切です。
家族へのサポートと教育
認知症介助士は患者の家族に対してもサポートする必要があります。認知症の理解やケアの方法についてのアドバイスや教育を行い、家族が患者をより良くサポートできるよう援助しなければいけません。
また、感情やストレス処理についてもフォローも重要な業務内容の一つです。
認知症介助士の資格を活かせる職場
認知症介助士の資格を活かせる職場は多岐にわたります。具体的にどのような職場で資格を活かせるか、以下で見ていきましょう。
老人介護施設
老人介護施設は高齢者が生活する場であり、認知症介助士は患者の日常生活全般にわたるケアを担当します。食事や入浴、レクリエーションなど、患者のニーズに合わせた支援が求められます。
人によって食事するのが難しい方や移動が難しい方などが異なるため、その人に合わせたケアをしなければいけません。
デイケアセンター
デイケアセンターでは日中の一定期間、高齢者や認知症患者が集まり、様々な活動やケアが行われています。認知症介助士は、参加者たちの特性に合わせたプログラムの企画や実施を行いながら、安心して日中を過ごせる環境を整える必要があります。
訪問介護サービス
訪問介護サービスは、患者が自宅で生活できるようサポートするものです。患者が自宅で生活する上で、認知症患者とその家族に対する個別のケアが求められます。
業務内容には日常の支援だけではなく、家族へのアドバイスも含まれます。
病院の認知症ケアユニット
病院の認知症ケアユニットは、入院患者に対して高度なケアが提供される場所です。ケアユニットでは、認知症患者の状態に合わせた医療と生活面の両方にわたるトータルなサポートが求められ、認知症介助士がその中心的な役割を担うことになります。
地域福祉センター
地域福祉センターでは、地域住民全体に向けて認知症に関する啓発活動や相談業務を行います。地域社会において認知症理解の向上やサポート体制の構築に積極的に関わり、地域全体で認知症患者が暮らしやすい環境づくりを行うことが重要です。
まとめ
近年でも認知症患者の数は増えつつあります。認知症患者の増加に合わせて認知症介助士の需要も増えてきているのが現状です。認知症介助士は患者だけではなく、患者の家族に対するケアも行わなければいけません。これからの将来に多くの不安を抱えている家族のためにも、手厚いサポートが欠かせないのです。
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